山口家のアイコン



画家三井萬里による「大平荘」の表札と藤の花、家紋のロゴマークは、山口家を印象づけるアイコンです。

 栃木県今市市出身の三井萬里は、富士屋ホテルの「花御殿」などに多くの絵を残しています。施主・山口堅吉の義兄であり、当時、富士屋ホテルの経営を率いていた山口正造は、同じ栃木県の日光金谷ホテルの出身であったことから、同郷の画家の作品を採用したものと思われます。
 「花御殿」と同じ棟梁が手がけた大平台の山口家の竣工に際し、三井がプレゼントしたのでしょうか。どういう経緯があったのか、今となってはわかりませんが、独創的な「大平荘」の表札は、長く家の正門に掲げられてきました。
 今回、スパ アット ヤマグチハウスの開業にあたり、蒔絵師の久世和政氏に化粧直しをして頂きました。

 ロゴマークに使った「丸に橘」は山口家の家紋です。日本十大家紋のひとつで、橘とは日本古来の柑橘類。雛飾りで左の桜と対で、右に飾られる植物です。平安京の紫宸殿の正面向かって右側に橘の樹、左側に桜の樹があったことに由来します。桜が死をイメージさせるのに対し、冬でも生い茂る豊かな生命力から、力強さと長寿の象徴とされてきました。数ある橘紋のひとつが「丸に橘」です。

 竣工時の写真にも見ることができる藤棚は、庭を印象づける花として、山口家の歴史と共にありました。堅吉は、控えめな印象の洋館に「華」を添えようと意図したのかもしれません。あるいは、富士屋ホテルの原点が「藤屋」という旅館を買い取ったことにある史実を意識したのでしょうか。
 年に一度、ゴールデンウィークの頃、藤は艶やかな花を咲かせます。藤棚がゲストをお迎えできる季節は限られていますが、藤の花でおもてなししたい想いを込めて、その藤色をスパ アット ヤマグチハウスのイメージカラーに選びました。

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